Xジェンダーとして生きていく。

Xジェンダー当事者としてセクマイについてのお話を綴っていきます。

Xジェンダーだと自認するまで

 

こんにちは、ふたおです。

 

 

ここ最近は、TwitterSNS上でまたはリアルの場でも、

自分がXジェンダーであると公言することが増えてきました。

 

 

しかし、自分がXジェンダーであると思えるようになったのは、ここ数年のことなのです。

 

一言で言うと、スムーズにXジェンダーという性別に辿り着いたわけではありません。

 

少なくともXジェンダーという言葉を知ってから、自分がそれだと自覚するまでに10年の歳月が流れました。

 

今回は、そんな自分がXジェンダーであると自認するに至った経緯をお話ししていこうと思います。

 

 

 

そもそもXジェンダーって何?

 

これまで、このブログ内で当たり前のように、

「自分はXジェンダーである」

と言ってきましたが、ここでXジェンダーについて改めて考えてみましょう。

 

Xジェンダーとは一体何なのでしょうか。

 

ざっくり言うと、Xジェンダーとは心の性別が男女のいずれにも当てはまらない人、のことを指します。

 

「それってどういうこと?」

と、頭にクエスチョンマークが浮かんでる方も多いかもしれませんね。

 

うーん……上手く言葉にしにくいのですが、

男性か女性かという二極にハッキリとは区分されないのです。

 

性別にとらわれていない

という言い方もできるかもしれません。

 

 

 

自分はバイセクシャル

 

自分は物心ついた頃から、スカートなどの女の子らしい服装を嫌がっていました。

幼い頃のアルバムを見返すと、4才頃まではそれなりに髪も長かったのですが、

幼稚園に上がる頃に一気にショートにしてからは、今日に至るまでずっとショートヘアです。

 

 

小学生時代は好きな男子もいたのですが、

総じて背が低めで顔立ちが可愛らしい中性的な子ばかりだったので、

今考えてみると、当時の男子に対する好きという気持ちは恋愛感情ではなく憧れが大きかったのだろうなと思います。

 

 

中学生になると、女性に対してハッキリとした恋愛感情を抱くようになり、

十分な知識が無いながらも、

自分はバイセクシャルなんだ

と思うようになりました。

 

この頃から、自分は周りの女子とは何か違うと感じるようになりました。

 

それでも周囲の目を気にして誰にも打ち明けられず、ひたすら胸に閉まっていました。

 

 

 

バイではなくて、性同一性障害

 

高校生になり、好きな女の子ができて初めて、

「自分はバイセクシャルかもしれない」

と勇気を出してカミングアウトしました。

 

そうして幸運なことに、その子とお付き合いすることになったのです。

 

ただ、付き合っていくなかで、

女性として扱われたくない

という気持ちがどんどん強くなっていきました。

 

 

そこで初めて、何となく知っていた言葉、

性同一性障害(トランスジェンダー)かもしれない」

と思い至りました。

 

この頃にネットで色々調べて性自認Xジェンダーという言葉は知っていたのですが、

10代の自分には男女二元論の考えが刷り込まれていて、

男か女かハッキリするべきだ

どちらでもないXジェンダーなんて、覚悟が決まっていないだけで、中途半端なものだ

という思いがとても強くありました。

 

そういう思考に囚われてしまってからは、

「男らしく振る舞わなくては」

「黒やシルバーといった男らしい服装をしなくては」

「筋トレやスポーツなど男らしい趣味を持たなくては」

「可愛い物やスイーツを好むのは恥ずかしい」

と、自分らしさを押し殺して、なるべく男らしさを意識するようになりました。

 

 

しかし、自分らしさを否定しているのですから、いずれ限界はきます。

 

 

 

男性・女性、どちらも違和感

 

そろそろ自分の中でも無理を感じ始めていた23才頃、

バイト先で、体は女性で心は男性だというトランスジェンダーの子と出会いました。

 

「自分と同じ境遇の人に初めて出会えた!」

という感動を覚えながらも、よくよく話していくとどうやら自分の感覚とはどこか違うのです。

 

この頃には、世の中が多様性を認める社会になっていったこともあり、自分の中に根強くあった男女二元論も少しずつ薄れていき、多様性を受け入れられるようになっていました。

 

そこで初めて、

Xジェンダーという言葉がしっくりくる

と思えるようになったのです。

 

 

そこからは、それまで強く抱いていた、

「男ならこうしなくては」

という思考から解放され、とてもストレスフリーな感覚です。

 

 

こうして、かなり遠回りをしましたが、

20代半ばでようやくXジェンダーを自認できるようになりました。

 

 

 

それでも数年間クローズド(周囲にカミングアウトしない状態)だった自分が、なぜ積極的に発信するようになったかは、後日またお話しますね。

 

それでは。