Xジェンダーとして生きていく。

Xジェンダー当事者としてセクマイについてのお話を綴っていきます。

Xジェンダーの一人称は自分?私?僕?

 

こんにちは、ふたおです。

 

 

今回も再びXジェンダーあるあるなお話です。

正確なデータをとっているわけではないのであくまで個人的な思いですが、何かしらの気付きや共感を抱いてもらえたら幸いです。

 

 

自分の場合の一人称

このブログでも散々書いてきていますが自分の場合、一人称は主に「自分」です。

口にする時もこうして文字に起こす時もそう。

 

理由としては、男女性をまとっていないプレーンな感じがするから、ですかね。

 

思春期の頃や自分自身をトランスジェンダーだと自認していた頃は、「俺」「僕」「おいら」などを使用していた時期もありました。

 

自分はたぶんトランスジェンダーじゃないんだな、と薄々感じ始めてから徐々に「自分」に移行したような気がします。

 

ただ、「自分」を使うのはプライベートな場面がほとんどで、仕事などのかしこまった場面では「私」を使用することもあります。

 

10代の頃は「私=女性の一人称」という意識が強く、自ら使用するのにはどうしても抵抗を感じていましたが、社会人になってからは「私=男女差のないフォーマルな一人称」という意識に変わっていったため、進んで使用できるようになりました。

 

逆に今では「俺」や「僕」は、男性性を強く感じるため、自分にはなんだかしっくりこないなぁと思っています。

 

と同時に、Xジェンダーであるということを周囲へ発信していくためにも「自分」という一人称を積極的に使用していきたいとも考えています。

 

 

英語の一人称&三人称

自分の場合は今のところ「自分」が一番使いやすいのですが、人によってはどの一人称もしっくりこないという方もいると思います。

 

その理由は、日本語における一人称がかなりバラエティーに富んでいることが挙げられるかもしれません。

 

日本語では一人称だけで男女の違いはもちろん、年齢層や方言などによっては地域性まで印象づけることができます。

 

その点、英語での一人称は「I」のみなのです。

どんな性別であろうとどんな年齢層であろうと、英語での一人称は「I」しかないのです。

 

そう考えるとジェンダーレスな一人称はかなり羨ましいのですが、英語の場合は三人称が問題になってきますね。

 

彼を表すhe、彼女を表すshe、と、誰かから呼ばれる時にどうしても男女差を突き付けられるのです。

 

しかしここ最近では、彼らを表すtheyが「あの人」という意味合いで使われたり、彼・彼らを表すguysが男女関係なく使われるようになってきているようですね。

英語圏の性別違和を抱える人とっては、だいぶ生きやすくなってきているのではないでしょうか。

 

 

その他外国語における男女差

英語は比較的ジェンダーレスな言語だと思いますが、反対に男女差をより強く感じてしまう外国語もあります。

 

一人称の話からは少し脱線しますが、たとえばドイツ語には男性名詞、女性名詞、中性名詞が存在します。

 

ヨーロッパの言語では人物だけでなく、物などの名詞にも男性、女性、中性、と性別が割り当てられていることが多いのです。

 

それから、英語同様に三人称における男女差はもちろん、目の前の相手に対して「あなたは日本人ですか?」と尋ねる場合にも、相手の性別によって「日本人(男性)」「日本人(女性)」という区分けが存在したりもします。

 

(外国語にはかなり弱い方なので、あくまで自分が知っている限りの話になります。ご了承ください……)

 

日本語では「あなた」や「あの人」で済むことも、外国語だと見た目の性別で男性形か女性形かと使い分けられてしまうのです。

 

その国の伝統や文化もあるので仕方ないことなのでしょうが、性別違和を抱える人にとってはことごとく男性か女性かと問われるわけなので苦労も多いのだろうなと思います。

 

そういう意味では、日本語の曖昧さに救われてる部分も多いなと個人的には感じています。

 

 

やはりフォーマルな場には「私」が相応しいのかなと思いますが、結果的に自分がしっくりくるのであれば一人称なんて何でもいいと思っています。

日本語における一人称はとても種類が豊富です。

この性別だからこの一人称を使うのが正解だなんてことはありません。

みんなが身体や容姿に関係なく、周囲の目を気にすることもなく、自分らしさを感じられる一人称を使える社会であってほしいですね。

 

 

それでは。