Xジェンダーとして生きていく。

Xジェンダー当事者としてセクマイについてのお話を綴っていきます。

Xジェンダーにとっての異性・同性

 

こんにちは、ふたおです。

 

 

男性からすると女性は異性で、男性が同性ですよね。

その逆もまた然り。

 

では、Xジェンダーにとって異性とは、また同性とはどんな人を指すのでしょうか。

 

これに関しては同じXジェンダーであっても人によって考え方が全然違うので、あくまで個人的に思うことをつらつらと書いていきます。

 

 

結局のところ、男性も女性も「異性」

はい、結論です。以上。

 

……と、これだけで終わるのはさすがにどうかと思うので、少し説明をさせてください。

 

一般的にシスジェンダー(身体と心の性別が一致している人)からすると、男性の反対は女性で、女性の反対は男性、すなわち異性なわけです。

しかし、男性にも女性にも当てはまらないXジェンダーの自分からすると、男女のどちらも自分とは異なる性別の人だと感じるのです。

 

自分の場合は身体が女性のためか、どちらかと言うと男性よりも女性の方が親近感を抱きやすいです。

そのため女性の友人の方が多いので、自分の性別についてカミングアウトしてる友人からも、いわゆる女子会に誘われたりします。

本人は悪気などなく善意で誘ってくれているのは分かるのですが、そういう場面に出くわす度に、

「自分は女性ではないんだけどなぁ」

「女性じゃない自分がここにいていいのだろうか」

とモヤモヤするのです。

 

扱われたい性別で扱ってもらえないモヤモヤとした思いは、性別違和を抱える人の多くに共通していることだと思います。

 

男性も女性も一人の人間として見ているので、異性だと感じる度合いにあまり差異はありませんが、個人的に男性は未知の領域です。

自分自身が身体も心も男性ではないので、女性に比べると男性は共感できる部分が少ないように感じます。

 

男性に共感できる点としては、自分はパンセクシャル(すべての性別の人を好きになる恋愛指向)寄りの女性愛者なので、恋愛対象が女性であるという点においては男性の気持ちに共感することが多いですね。

 

もちろん趣味などでは性別問わず共感できますよ。

 

ただ、自分の身体が女性であるということを踏まえて言えば、どちらかというと女性の方が理解してあげられる場合が多いです。

異性ということに変わりはありませんが。

 

 

自分にとっての「同性」とは

これもあくまで自分の場合ですが、男性も女性も異性なので、第三の性であるXジェンダーの人が同性になります。

それも、自分と同じく男性でも女性でもない「無性」の人だけが同性だと思っています。

 

無性の人にはそもそも性別という概念がないという特徴があるので、その点で中性・両性・不定性の人と自分は違うなぁと感じます。

 

Xジェンダーについての詳細はこちらの記事をご覧ください。

ところで「Xジェンダー」って何? - セクマイ&うつ病の徒然記。

 

男性にも女性にも当てはまらない第三の性というところでは同じであっても、性別という概念がある時点で自分からすると異性なのです。

ここでは身体の性別も恋愛指向も問いません。

性自認が「無性」の人であれば同性だということです。

 

ここで「性別の概念がないってどういうこと?」と思った方もいるでしょうから、少し説明してみますね。

 

自分の中には女性らしさも男性らしさも存在していないし、それを欲してもいないのです。

性別のないプレーンなただの人間という状態。

身体の性別という差はあれど、「性別ってそんなに重要なことかなぁ、どうしてみんな性別にこだわるんだろうなぁ」と日々思っています。

……えーと、全然上手く説明できた気がしないので、この件に関してはまた後日改めてお話させてください。

 

ただ、Xジェンダーの中でも無性の人ってあまりいないのです。(気のせいだといいな)

なので同性に出会うのがとても難しい、というのが悩みどころです。

 

何度も言うようですが、Xジェンダーの人が全員このような価値観だとは思わないでくださいね。

人類みな同性だと考える人もいれば、同性なんて存在しないと考える人もいるからです。

 

 

余談:レズビアンBARに行ってみた。

一年前、生まれて初めてレズビアンBARに足を運んでみました。

性自認が「無性」である自分が、わざわざ「女性」の集うレズビアンBARに出向いたわけは単純。

彼女が欲しかったからです。

 

ある夜、ふと「彼女が欲しいならとりあえずレズビアンBARに行ってみるか」と思い立ち、セクマイ界隈の友達がいなかった自分は一人ぼっちでそのドアをくぐりました。

 

そして、カウンターの席について30分経たないうちに、

「あ……自分の居場所はここじゃないな」

と悟りました。

 

BARの雰囲気が自分に合わなかったというのも考えられますが、どうしても「ボーイッシュな女性」として扱われることが耐えられなかったのです。

 

身体が女性で恋愛対象も女性であることから同性愛者と見られがちなのですが、女性を同性だと思ったことはありません。

かと言って、男性も同性だとは思えない。

 

と、まぁ自分の異性観・同性観はこんな感じです。

 

 

ちなみに、そのBARではそれなりに楽しい会話ができましたが、その後に繋がるような出会いはありませんでしたとさ。

 

それでは。